第1章 ムカつくアイツ。
それから約1時間後、が初めて悟に1勝した。
『ヤッターーーー‼︎勝った勝ったーーー‼︎
どーだ⁈参ったか⁇』
「・・・セコ技使いやがって!つーか俺に何百回も負けたくせによくドヤ顔出来んな?」
「悟、負け惜しみか?今のはなかなか良い動きだったじゃないか。」
『でしょでしょー⁈何か分かってきちゃったかもーー‼︎』
「っ‼︎もっかいやんぞ‼︎そーゆうのはもういっぺん勝ってから言えっ‼︎」
『ハハンッ!いいでしょう。受けてたちますよ?って、、、傑⁇』
の手からそっとコントローラーを取り上げた。
「もう24時を回ってる。ただでさえ寝不足のようだし、今日はこれで終わりにしよう。
もう遅刻は出来ないんだろ?」
優しく問いただすと、は目を泳がせて小さく頷いた。
「ずりぃ〜〜勝ち逃げかよ〜〜。」
「ーーー悟。」
食い下がろうとする悟を制止し、に向き直る。
「私も協力しよう。朝、が寝坊していないか寮を出る前に部屋に寄るよ。」
『えっ?ホント⁇それめっちゃ助かるーー‼︎
前に硝子にお願いしたら面倒くさいって断られたんだよね。
ありがと傑っ‼︎』
「ついでに俺んとこも宜しくーー。」
「仕方ないな。それじゃあ今日はここまでにして部屋に戻ろうか。、行くよ。」
『はーーい。じゃ、五条!続きは明日ねー』
「ハイハイ、じゃな。」
後ろ手に手を振りながらもまだゲームを続ける悟を置いてと部屋を出る。