第8章 星漿体①
『それにしても天元様のご指名なんてホント傑は凄いね〜⁈』
早速天内理子と合流する為、私達は待ち合わせのホテルへと向かう事になった。
「指名とは言え失敗すればその影響は一般社会までに及ぶらしいからね、気を引き締めないと。」
『えー?傑が失敗なんてナイナイ!
でも今日入れたら3日間かぁ、長い任務になるね〜』
「そうだね。けどが一緒に来てくれて私は嬉しいけど?」
『ふふっ、私も!3日間ずーっと一緒にいれるなんてそうそう無いもんね?』
隣を歩く傑を見上げニコッと笑うと腕を絡めた。
すると後ろから、
「オイオイオイオイッ‼︎
2人の世界に入るんじゃねぇーよ。つーか指名されたの俺もなんですけどー。」
腕は組んだまま肩越しに振り向くと、五条がポケットに手を突っ込みながら恨めしそうにこちらを睨んでいた。
『あぁ…そうだった…。五条とも3日間一緒かぁ…はぁ〜〜。』
「オイオイオイオイッ!
何だよそのあからさまなため息は⁈そもそもお前は指名されてねーだろ?」
『そーよ?天元様から指名はされてないけど、男が2人で護衛するより、歳の近い女の私がいた方が天内理子にとっても良いだろうって、夜蛾から指名されました〜』
ベッと舌を出して前を向くと、後ろからはチッと舌打ちが聞こえてきた。
「実際、天内理子も同化を控えてナーバスになってるだろうし、がいれば場が和むし助かるよ。」
目を細めて微笑む傑に『ありがとう〜♡』と絡めた腕をぎゅっと抱きしめた。
後ろからは「場が荒れるの間違いだろ。」とか何とか聞こえたけど無視を決め込んだ。