• テキストサイズ

記憶が亡くなる前に

第11章 グリーンビット


シオンの中で全身に緊張が駆け巡る。
ローにドフラミンゴ。
この空間にかつての自分を知る2人がいる。
バレてはいけないと顔が見えないように帽子を深く被り直した。

「フフフフ、懐かしい顔ぶれが揃ったと思ったんだがな…ロー。」

ドフラミンゴがちらりと自分を見た気がする。

ドクンと心臓が胸を打つ。
それと同時に足がすくみそうな感覚になり冷や汗が背筋を伝う。

(大丈夫…バレてないはず…)

そう思ったがドフラミンゴの言葉にイヤな感覚がした。

「まさか、俺のファミリーから2人も海軍がいたなんてな。」

ローが、キッとドフラミンゴを睨みつける。

「何の話だ。」

「フフフ、そうだろ?藤虎。知っているんだろ?」

「……すまないねぇ。あんたの言いたいことがよく分からない。」

ドフラミンゴは高らかに笑った。

「そりゃそうだろうな。俺もまさかこんな形でそいつと出会うなんてな。
頂上決戦の時にゃ、俺は目を疑ったぜ。
生きていたなんてな。コラソンの手立てだろうな。」

シオンは目を見開いた。

(まさか、バレていた!?
知っていたの?)

藤虎は何も知らないという素振りを続ける。
そこでローが自分の話だと思ったのか口を挟んだ。

「あぁ、そうだよな。頂上決戦にお前も七武海として居たからな。」

「てめぇの事じゃねぇ。
藤虎、シラを切るならそれでもいい。
なぜそいつが海軍にいるのか何となく察してはいる。
だが、俺はそれを咎める気はねぇ。」

ローはなんの事か分からず無駄に緊張していた。
/ 95ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp