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記憶が亡くなる前に

第9章 新しい部隊


私はセンゴクさんに言われた通り、何かあったらすぐに日誌と日記をつけるようにしている。
日誌はセンゴクさんに見せるため。日記は私のために。

あれから様々な検査をしたけれど、一向に原因が分からないままだった。

それでも私は一時たりとも「コラさんを殺したアイツを…」という感情と思いだけは忘れたことがなかった。

あいつはドレスローザでふんぞり返り、裏稼業では莫大なお金と取り引きをしているとの事。
私は怒りに震えていた。
コラさんはそれを止めようとしていたのだとあとから知ったからだ。

この日は新しい上司と顔合わせすることとなった。

「お前さんが、センゴクさんの?」

渋い、紫の着物を着たおじさんが杖をつきながら歩いてきた。

「初めまして大将イッショウさん。マリンコード…」

「あぁ、堅苦しいのはあなたには似合わない。
名前だけでいい。」

「…シオンです。」

「センゴクさんからは事情を聞きやした。
いつか命を落とすやもしれません。それでもお前さんはいいのかい?」

彼は私をじっと見つめた。
もちろん覚悟は出来ている。ドフラミンゴを討つ。
その為だけに生きてきた。
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