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呪術廻戦 〜生きた証 後編 〜

第6章 好きな人。




寮に戻って来た日の夜。



「、本来ならもう一度僕の監視下で生活をしてもらわなければいけないトコなんだけど。
ーーーやっぱり抵抗ある?」



ドクンと心臓が音を立てる。


リビングでテーブルを挟み、向かいに座る五条先生とサングラス越しに視線が交わる。


『・・・えっと、、、』


憂太君がいない今、ここには私と先生しかいない。



男の人と密室で2人きり…。


ーーー沈黙が流れ、やけに心臓の音がうるさく聞こえる。


ドクン、ドクン、ドクンッ、、


そして、それまでは平気だったのに、2人きりだと意識し始めた途端、徐々に息が苦しくなる。

目の前にいるのは五条先生なのに、あの日の光景や感触、恐怖、痛みが生々しく甦って来る。


『〜〜っ、、ハッ、、』


く、苦しい…

呼吸が浅くなり、上手く息が吸えない、、、‼︎


そんな私の異変に気付いた先生はガタンと椅子から立ち上がった。



「ーーー、落ち着いて、ゆっくり息を吸うんだ。」


カタカタと震え、苦しさに涙が滲む。


『せっ、、せんせっ、、、』


ヒューヒュー、と喉が鳴り酸素を求めて手を伸ばす。


椅子が倒れ、崩れ落ちる身体を五条先生が素早く抱きとめてくれた。



「ーーー大丈夫、怖くない。僕だよ?ほら、よく見て?」



先生が至近距離で私の顔を覗き込み、片手でサングラスを外すと綺麗な碧眼の瞳が私を映した。



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