第4章 【オタノシミ_コヤ編】
「慶くん、そろそろ起きて?」
揺さ振られて目を開けた。
どうやらあのまま二度寝したようだ。
上体を起こすと、部屋に広がる甘い香り。
「フレンチトーストでいいかな?」
エプロンだけで萌キュンしてんのに、ベッド横でしゃがんでオレに上目遣い。
だから、そんなオンナノコ炸裂させるのやめようよ。
「ご飯の前に食べたくなっちゃったじゃん。」
引き摺り上げてベッドに組み敷く。
目をパチクリさせる仕草がほんとにたまんない。
「冷めちゃうよ…。」
「大丈夫。」
オレの想いは冷めないよ?
絶対に、ね。