第4章 【オタノシミ_コヤ編】
「あ、止んでる…。」
そう呟いたが空を見上げる。
雨を受けるみたいに掌を上向けて上げたキミの手は、オレの視線と同じ高さになった。
オレより25cm小さなキミ。
そんなキミを後ろからそっと抱き締める。
「くぅ~っ!たまんない!」
すっぽり収まるオンナノコ。
ちょっと柔らかいキミの肩にキスしたくなる。
「慶くん?」
この呼び方もたまんない。
何をどうしても、オレの”好き”が止まんない。
「帰ろっか?」
腕の中からを解放し、一歩先から右手を差し出す。
少し頬を染めて左手を重ねるがやっぱり可愛くて仕方なかった。
指を絡めて繋いだ手は、少しひんやりしてるけど…オレの心と体は、どんどん熱を上げてくんだよ?