第11章 ☆ お披露目 * ロー視点 ☆ ② ☆
荷物を持って自分の部屋のドアを開ければ
女はベッドに横になっていた
俺は近付き声をかけた
ロー)「寝てるのか?」
「…いや、起きた」
ロー)「寝てろ。その間に塗っとく」
「え、そのまままじで寝てまいますよ?お兄さん」
ロー)「だからいいって言ってんだろ」
「え?本当に?」
女は体を起こして俺を見た
ロー)「あぁ。この薬飲んで少し寝ろ」
「…ありがとう」
そう言えば女は俺から薬を受け取って飲み込んだ
ロー)「…何の薬か確認しないのか?」
「え?あー。まぁその辺はねぇ」
ロー)「?」
答えた女の顔が少し、変だったが…
女は特に気にする事無く横になって寝る体勢になった
背中を塗りやすいように上にして
顔は俺と逆を向いていた
「…ちょっとつまらない話聞いてくれる?」
ロー)「…なんだ?」
女の顔は見えないが…声が…少し…
さっきまでとは違う声に疑問を感じたが
俺か返事をすれば女はゆっくり話し出した
「…忍としての仕事って色々してたんだよ。私の里では何でも屋みたいな感じだったんだ。捜し物から護衛、依頼に寄っては傭兵みたいな事もやったり、戦争に駆り出されたり…絶対生きて帰れる仕事ばっかじゃないんだよ。」
ロー)「…」
「火影様ってね、まぁ里で1番偉い人がいたの。表の仕事は表の人間が、裏の仕事は裏の人間がやるんだけど、裏の世界にも偉い人がいるんだよね。取り仕切ってた鬱陶しい奴。めっちゃ嫌われててさ私。やな仕事ばっかだったの…まぁ裏の仕事って綺麗な仕事じゃないからさ。平気で人の命をおもちゃにする様な任務もあったんだ。おもちゃにされる側にもなった事ある」