第12章 油断
『人を信じて、裏切られた時の絶望にもぅなりたくないのっ!』
桜もキヨに腕を回し泣きじゃくる。
『もぅ嫌だよ…1人になるのは…怖いの…。』
そう言い桜は、意識を失った。
キ「!おい!桜!…泣き疲れたのか…ごめんな、桜。」
桜を抱き抱え、ベッドに寝かせる。
数十分後、ヨシヤが帰ってきた。
ヨ「はぁ、はぁ、ごっごめんキヨっ、遅くなったっ!」
息を切らし急いで帰ってきたのだろう、片手にはお粥やゼリーなどが入った袋を持っていた。
ヨ「桜どう?」
キ「熱高くて薬飲ませた。」
ヨ「そか。キヨさ、桜と何かあった?」
キ「……。」
ヨ「まぁ、無理に聞かねぇよ。でも、気まずいなら早く仲直りして欲しいかな?」
キ「仲直りか…。俺この間酔って桜襲ったらしい…。」
ヨ「はぁっ?ちょっ?えっ?どゆこと?!」
キ「何となく、夢かなって思ってたけど、桜にめっちゃキスマークつけたらしい俺。」
ヨ「…あー。」
キ「俺最低だよな…。」
ヨ「んーやっちまったもんは消せねぇしなぁ。キヨはさ、桜とどうなりたいん?」
キ「どうって…。」
ヨ「皆で集まって馬鹿みたいに騒げる仲間になりたいのか、彼女にしたいのか。どうなん?」
キ「…わかんねぇ…。」
ヨ「そかそか。まぁどうなれ、ちゃんとやっちまった事は謝れよぉ~。」
そう言いキヨの背中をぽんと叩く。