第5章 年上彼女(上鳴電気)
香澄side
次の日も、その次の日も、電気は私の通学の時間に合わせてくる
そして今日も、、
「香澄~!おは~!!」
玄関を開けると、朝からまぶしすぎる男、、、
「おはよ、、てか、家まで来なくていいから、、」
「かわいい香澄ちゃんを見ると、元気が出るの~
俺がしたくて、してるんだから気にしなくていいんだよ!☆」
(本当にうざすぎる、、、)
はいはい、と受け流して、そのまま歩き出す
この3、4日間登校を共にしているけれど、ずっと雄英高校のクラスの話をされる
口癖がクソっていう爆破の個性の男の子や、超クールでエンデヴァーの息子の話、担任の先生が除籍しようとしてきたことなど、、、
(まあおもしろいんだけど、、、)
今日もそんな話をされながら、駅まで歩く
「あ、そうだ、香澄さ、、」
「ん?」
「今日、夕方なにしてる?」
「え、?」
「これ」
と指さした先には、花火大会の案内
(あー、、今日か、、)
と少し苦い思いになりながら答える
「、、なんもないよ、」
すると、手をつかまれて
「じゃあ、!俺と一緒に行こう!」
と超ルンルンで誘ってくる彼
(まあ、、あの人から結局返事なかったし、、)
「うん、いいよ」
と答えた
その瞬間、飛び上がるんじゃないかってほど大喜びする電気
「じゃ、17時に迎えに行くから!家で待ってて!
今日も学校、頑張って、行ってらっしゃい!」
といつも通りぶんぶん手を振ってお見送りをしてくれる
(こんなに喜んでくれるなら、、いっか)
そう気持ちを切り替え、学校に向かった