第5章 年上彼女(上鳴電気)
香澄side
私は、菊川香澄。18歳。
絶賛年上彼氏と倦怠期中、、、。
(3日間も連絡返ってきてない)
はあ、、。ともうすでに何度目かわからないため息をついて、高校に向かっている
とぼとぼと歩いていると
「香澄~~~~!」
と後ろから、私とは真逆のテンションで走ってくる、幼馴染の上鳴電気、、、
「朝からうるさいなぁ、、、」
眉間にしわを寄せ、そのテンションに付き合えないことをアピールする
「なんだよ~!どうしたんだよ、彼氏と喧嘩でもしたのか!」
げらげら笑いながら、馬鹿にしてくる彼は、今年からあの有名な雄英高校ヒーロー科に通っている
夏休みは少しの間、帰省しているらしいが、夏休みの補習前に会うのは正直だるいものがある
「なによ、うるさいな、、
電気はこんな朝早くからなにやってるのよ、、、」
「夏休み1週間くらい、こっち帰ってきてるけど、なまってばっかいられねーし?
モーニングランニング?的な?」
相変わらずうるさい彼をおいて、早歩きで学校に向かおうとする
「いや、ちょっと、、!待ってよ~」
駆け足で追いかけてくるのを無視して、歩き続ける
「なあなあ、なんでそんな落ち込んでんだよ」
「べつに、、、」
「なんだよ~、口づけを交わした仲だろ~、教えてくれよ~~」
「一体いつの話をしてるの、、」
はあ、とまたさらにため息をついて、そこでやっと私は電気のほうを見る
が、今までの目線よりも上なことに気づき、驚いた
「え、電気、、身長伸びた、、?」
「え!?マジで!?超うれしいんだけど!
まあ、でも?確かに、香澄ちっこくなった?」
ぷぷ、と憎たらしい顔で言ってくる彼
と同時に、頭をぽん、とされて、きゅんとときめいてしまう私、、、
「うざ、、、」
と小さく言い、そのまま高校へ向かうため駅の中へ入っていった
「またな~」と送り出してくる電気を無視して、改札に入るが、ふと気になり後ろを振り返ると、まだそこに彼がいた
振り向いた私を見て、ぱぁっと顔が明るくなり、ぶんぶんと手を振る
(なんか、、犬みたい、、)
と思わず笑ってしまい、小さく手を振ってホームへと向かった