• テキストサイズ

いろいろ詰め合わせ(短編)

第17章 名前も知らない彼(ホークス)


香澄side




私の頭の中はやばい、で埋め尽くされ、目の端に写っている彼は動かない





しばらく2人を沈黙が包み、ようやく口を開いたのは彼だった



「、香澄さん、、」



「、は、はい、、っ、!」



ズル、とわたしの中から彼が引き抜かれ、腕を引っ張られ起こされた


ベッドの布団を私に被せる彼




「全部終わったら、、話したいことがあるって言いましたよね」



「う、うん、」



そこでやっとベッドの上で向き合って座る彼の顔を見ると、とても真剣な顔をしていて、少し身構える



「、あの、、俺、香澄さんのこと好きでした」



「でした、、?」



過去を表す言葉に、ダメだったのか、と気持ちが沈む



「今は、、あなたが他の男に少し肌を多く見せるだけで、、

自分を見失うほど、、あなたのことが大好きです、」



「ホー、クス、、」



「もう一度、香澄さんの気持ち、、教えてください、」



こちらに手を伸ばし、私の頬をすっと撫でる彼の手はとても暖かい





「ホークス、、私、



名前も知らないけれど、ずっと前から、、



覚えていないくらい前から、、好き、」




ホークスの手に、自分の手を重ねて、彼の目を見ながらちゃんと伝えると、彼は目を細めて、とても幸せそうに笑って、私を引き寄せた




「俺も、好いとうよ、、


俺と、付き合ってくれると、??」




耳元で響く心地よい低い声に、少し心がむず痒く感じながら


「もちろん、!」


と彼を抱きしめ返した







「香澄さん、俺の名前、」










・・・








「すごく、、いい名前、


ありがとう、、」







お互いのおでこを合わせて、笑い合う




そのあとどちらからともなく口を寄せ合い、今までで一番幸せな夜を過ごした







fin.







/ 243ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp