第15章 あと少し(黒尾鉄朗)
香澄side
恥ずかしさをなるべく隠すため、下を向いていたが、黒尾の手に無理やり上を向かされた
「っ、!」
今までに見た事のない真剣な顔に、思わず体に力が入る
「俺は、ずっと菊川のことが好きだ
それでもいいなら、いくらでも抱く」
いきなりの言葉に頭がついていかない
「そ、そんな、、」
「どうすんの?」
あまりにも真剣な目でこちらを見てくる黒尾に耐えられず、思わず目をそらす
「菊川」
優しく名前を呼ばれ、パニックながらに出した答えは、
「抱いて、欲しい、、」
・・・
「ちょ、ちょっと、くろおっ、シャワーを、、!」
「無理」
ぐぐぐ、と力を込めて厚い胸板を押し返そうとするも、びくりともせず彼は私の鎖骨や胸元へとキスを落とす
「んっ、、」
あのあと、手を引っ張られ、私の家に着いた瞬間、黒尾の熱い唇に襲われた
「ほんとに、!シャワー!」
彼の口を抑え、なんとか少し体を離すと、眉間にグッと皺が寄る
そして、口元にある私の手を掴み、ちゅ、と口付けると
「だから無理だって、、
これが最初で、最後の香澄に触れられる機会かもしんねぇのに、」
愛おしそうかつ、苦しそうに目を細め、手を頭上に固定し、私の唇を優しく塞いだ
(な、なまえ、!)
「、っ、んん、、はぁっ、、ぁ、、」
息継ぎすらも許してくれないような熱いキスに、クラクラとして、からだが火照る
「香澄、、行こう、ベッド」
そう言って、手を引っ張っていく彼
今までに見たことのない彼の姿に、ドキドキが止まらない
「くろぉ「違う、名前」
ベッドに押し倒されながら、彼の顔を見るとあまりの雄っぽさにキュ、と体が疼く
「、、てつろっ、、んっ、、」
名前を呼び終わる前に塞がれた口は、彼の熱い舌で掻き回された
「、ふっ、、ン、、ぁ、、」
そうしてる間にも服は脱がされ、優しく胸を揉まれている
「はぁっ、、やべえ、、とまんね、」
そう言って、自分も着ている服を荒く脱ぎ、胸の頂へと口を寄せた
「アッ、!、っ、、ンン、、」