第14章 この愛が歪んだ呪いになる前に(夏油傑)
夏油side
私と香澄は高専時代、1年ほど付き合っていた
きっかけは彼女からのアピールだったが、いろいろな女の人に手を出していた私は、なかなか香澄とは付き合わなかった
「傑、、もう、これで最後にするね、、」
小さくつぶやかれた言葉を、
震えた小さな体を、
すごくいとおしいと思った。
守りたいと思ってしまった。
(ああ、今までほかの女の子に足りないと感じていたあれは、この子じゃないと満たされないものだった)
そう感じて、付き合いうことになった私たち
毎日、お互いの部屋で寝て、悟と硝子と4人で遊んだり、授業を受けたり、すごく楽しかった
先生に怒られて、みんなで笑い合う当たり前だと思っていたあの日常
(幸せ、だったんだな、、)
「愛ほど歪んだ呪いはないよ」
うつろうつろな意識の中、最後に聞こえた悟の言葉
「傑、、」
(また会える、、その日、、まで、、)
悟から聞こえた言葉に、耳を疑った
「、、、、はっ、、
最期くらい呪いの言葉を吐けよ」
(香澄、私の気持ちは、、ずっと君のものだからね、、)
fin.