第14章 この愛が歪んだ呪いになる前に(夏油傑)
香澄side
「傑っ、、!!!!」
右腕がなくなっているのがわかる
悟が立ちながら、力なく座り込む彼を見下ろしている
何か考える前に足が動いて、彼のほうへと駆け寄ろうとした
確かにか駆け寄ろうとしたのに、、
気づいたら、悟に抱きしめられて、違う場所にいる
「、、な、にして、、」
「香澄、よく聞いて」
「や、、」
先ほどの彼の様子を思い出し、涙が溢れてくる
思考は全部を拒否しているのに、心はもう本当はどうなったのかもう理解しているようだ
「香澄、、、もう傑はいない、、」
「、や、だ、、っく、、、やだぁ、、」
うわぁぁぁぁぁぁぁ、と泣き崩れそうになる私を、ひたすら抱きしめる悟
「、、もう、いないんだ、、香澄、」
最近眠れてなかったこともあり、しばらく泣き続けたあと、とても浅い浅い眠りに落ちていた
その中で、私たち二人の、、
私と傑の、たった1年ほどの幸せな日々の夢を見た