第13章 大人だけのお祭り(相澤消太)
相澤side
あれから10分ほど、、、
(どうしてこんなことになった、、)
いきなりコンクリの地面が動いて、彼女を守っていたら大人二人がぎりぎり収まれるくらいの空間に閉じ込められた
「セメントスさんのせいだ、、、」
「そうですね、、」
彼女の背中が、俺の腹あたりにぴったりとくっついて、ちょうど俺の口元が彼女の耳のそばにある
菊川の甘い香りが鼻を掠めた
その瞬間に、グンと質量を増す下半身
(あぁ、、だめだ、だめだ)
好きな女と2人きりと言うことに加え、密着せざるを得ないこの状況
男を刺激するには十分すぎる
(この前、、おあずけだったしな、、
いや、絶対だめだ)
「しょ、たさん、、」
「なんだ、」
ピクっと彼女の身体が跳ねる
「後ろ、、当たって、ます、、
なんか、、はずかし、、」
「、っ、」
少しうわずった声で言う彼女
「すまん、、ちょっとだけ、、」
あまりにもきつすぎる状況に、思わず彼女の顔をつかんでこちらに向かせ、そのまま口をふさぐ
「ぇ、!?、っん、、っ、、」
もう片方の手で、服の上から彼女のふくらみをなでる
「ャ、、、ンん、、アっ、、」
無理やり首だけ横を向かせて、身長差で見上げる状態のためか、いつもより甘い声が漏れている
「聞こえるぞ」
「、ッ、だって、!」
目をうるうるとして、俺を見上げる香澄
「あまり、、煽るな」
思わずぐッとくるその表情に、また少し理性を削られ、深く口づける
「んんっ、、」
(本格的に、、やばいな)
すると、
「おおお~~い、イレーイザーーー!」
と爆音でマイクの声が聞こえ、現実に戻される
「はぁ、、ここまでだ」
口を離して、彼女の顔を見ると、まだ足りなさそうな顔で見上げている
「続きは、今日の夜な」
名残惜しい気持ちを抑えて、壁を壊す
「、え、、消太さん、、壁、壊せるんですか、」
「あたりまえだ」
びっくりしている表情だが、頬はまだ赤く目はうるんでいる
「顔、戻してから来いよ」
そう言って、俺はマイクのもとへと走って行く
俺は夜の約束を励みに、何とかやり遂げ、だれにも邪魔されない甘い夜を過ごした
fin.