第9章 これがいわゆる運命(?)(影山飛雄)
香澄side
中学時代
(そ、そんな速いトス、!!)
焦りからか、速いテンポになっていく一方のトス
チームの雰囲気が明らかに良くないことに加え、みんなの飛雄への不信感が今までの比にならないくらい高まっていくのが見てわかる
「もっと速く動け!!もっと高く跳べ!!
俺のトスに合わせろ!!勝ちたいなら!! 」
その言葉と同時に、コートの中のメンバーが凍るのがわかった
飛雄は元々人の気持ちを感じることが得意な方ではないし、口が悪いのが事実ではあった
それでも、私が飛雄を好きなのは、誰よりもバレーが大好きで仕方なくて、上手くて、、そして同じくらい本当はみんなのこと大好きなのにバレー以外のことはめっきり不器用ってところ、、
(本当は、、もっと優しく言いたいはずなのに、!)
そう思った時にはもう遅くて、その後の試合では、、
飛雄が試合に出ることはなかった
トスをあげたあとの、誰も飛ばなかったあの瞬間、、
みんなが飛雄に対する思いが爆発してしまったあの瞬間、、
あんなにショックそうな飛雄を見たのは初めてだった
もっと私に、あなたに寄り添う力があれば、、
もっと私があなたの力になれれば、、
今でも一緒にいれたのかな、、?