第10章 使命感
「……はい。聞きたいです。」
そして、りんもつられるように優しく微笑んだ。
(わたし、杏寿郎さんに救われてばっかりだ…。)
———
杏「彼曰く、『芸術は爆発』らしくてな。そんな事をしでかしたと言うのに少しも反省しなかったんだ。」
「教育者なのに…。」
りんが呆れたようにそう呟くと、杏寿郎は『全くだな!!』と笑った。
杏「だが、彼も校長先生には弱いんだ。現れた彼女の前に立った宇髄の背中はいつもより小さく見えたぞ!」
「へえぇ…。校長先生って女性なんですね。」
りんが『どんな女性なんだろう。』と視線を上に遣ると、杏寿郎は少し意外そうな表情を浮かべた。