第9章 さとにゃんとさとしくんと、さとしくん
「さとにゃんちゃん、アナタだけが頼りなの!」
「…ふにゃ?」
さとにゃんが、頭がこんがらがって悩んでいたら、おかぁさんが言った
「智を、助けてあげて!
暗い欲望に捕らわれてしまった可哀想なあの子の魂を、救ってあげて欲しいの!」
「父ちゃんと母ちゃんが、あの世で待ってるぜっ!!
そんでもって、俺と握手!!
とかっつってな!!はははは…」
「今は笑いを取るとこちゃうやろがっ!!」
ビシッ
「Σあぅちっ!!」
「おにょぉ…」
またもや、おかぁさんのキレのある突っ込みがクリーンヒットにゃ!
「痛てて…とにかく、智が今更生き返った所で悲しい結末が待っているだけなんだ
それを、解らせてやってくれ、さとにゃんくん」
「…さとにゃんは、どうなるのにゃ?」
「「え?」」
「さとしくんが、ここに帰ってきた後は…さとにゃん、どうなるのにゃ?」
「……それは……」
…それはね…
おかぁさんの声がぼややんって、遠くなって
さとにゃんは、また、深い眠りの中に落ちて行った