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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第8章 11月7日【原作7年前】



《萩原さん:残念ながら当たりだよ。そこに爆弾があるんだけど、俺らが絶対バラしてみせる。大丈夫》



萩原さんのそんな頼もしい返事を読んで、堪らず目の前にある爆弾が仕掛けられた高層マンションを見上げた。原作界ではこの事件が7年間の長い因縁を生むのだ。どうか無事に爆弾をバラして生還してほしい、松田さんや他の同期、家族の為にもどうか……


返事が来てから少し経った頃、新たに警察車両が到着し防護服を着用している爆発物処理班のメンバーが現れた。きっとあの中に萩原さんもいるんだろう。上空の方では警察が使うヘリも飛んでいる。マンション内に入っていく萩原さん達の背中を見つめ、彼ら全員の無事を祈って両手を合わせた










そうして十数分後、警察側は爆弾班に対して交渉を始めたらしく、実働隊の萩原さん達に報告している様子が見られた。原作はここで萩原さんが解体を止め、防護服を脱ぐと一服してしまう場面だ


するとこの状況で新たに警察車両がやってきて、別働隊の松田さんを始めとする隊員達も現れる。そして彼はサングラス越しに高層マンションを見上げ、原作通りの電話をかけるシーンもないまま待機している機動隊に様子を尋ねているようだ


そんな光景を人混みの中から見守っていると、マンション内から防護服を着けたままの爆発物処理班の姿が……。バラした爆弾を抱え、頭部の装備を外して生きてる萩原さんが出てきた……



椎奈「は、萩原、さん……」



彼は手を振りながら松田さんの元に駆け寄り、バラした爆弾を見せて何かを真剣に話している。そんな彼らの様子を見れた私は、泣きそうなぐらい嬉しかった



彼は無事に解体出来た……!ちゃんと警告を守って生きて、帰ってきてくれたんだ……!



かつて本人達に忠告した言葉は無駄では無かった、私の話を真面目に受け入れてくれていた。その喜びにどれだけ胸が熱くなったか、私は一人感動の涙を堪える事に必死だった。そして無事に生還できた萩原さんを見れて安堵した私は、目的を達成したので人混みを出ようと踵を返す


……だけど、あれ?待って、人が多すぎて脱出出来ないんだけど?!事件が終わったら捜査の邪魔にならない範囲で撮影再開だから戻りたいんですが!!


まさか背後で萩原さんが私の姿を見つけ、松田さんと間抜けな様子を見られたなんて思いもしなかった……
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