第3章 标志
九井が “闇” という組織の話をしてから1週間が経った。
そう、1週間も経った。
なのに俺が愛しの夏に会ったのは一度きり。
非常に遺憾だ。 意味は知らねェけど。
マイキーに何か知らねェか聞いてはみたものの、濁らされて満足な答えは返ってこなかった。
「 あ、ヤク中じゃん♡♡ 」
「 ……チッ、灰谷兄かよ… 」
「 夏と会えてねぇからイラついてんの? 自慢のオクスリ、足りてねぇんじゃねぇの〜〜〜?♡♡ 」
「 ……… 」
「 あれ〜? つまんねーの。 ……つか、夏マジでどこに居んだろーな。 俺も竜胆も会ってねぇし 」
「 ッ、ハ? テメェらも会ってねェのかよ? 」
「 九井も鶴蝶もモッチーも明石も見てねーっつってたぞ? 」
………可笑しい。
明らかに可笑しい。
本部には居ねェ、拷問部屋にも居ねェ、薬の開発部の奴らに尋ねてもダメ、マイキーは教えてくれねェ、灰谷の女に聞いても見てねェらしいし家に帰ってきた形跡すらねェ。
愛想を尽かしたとかそういうことではねェのは解ってる。
今までも夏は何日か帰ってこねェことが結構あったし当然のように一応既読は付いていたものの返信はなかった。
だが、
「 ……なンか、胸騒ぎがするンだよなァ… 」
肌が粟立つ様な感覚が、嫌に残っていた。