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小春日和 【鬼滅の刃 不死川実弥】

第6章 白詰草の花言葉



「さぁさぁ食べましょう」と胡蝶に促され、それぞれ好みの甘味を自分の皿へ移す。
胡蝶は水羊羹、葉月は三色団子、俺はおはぎだ。


「自己紹介がまだでしたね。胡蝶しのぶと申します。この屋敷の主を務めています」

「水篠葉月です。よろしくお願いします」


二人して丁寧に挨拶を始める。


「胡蝶も俺と同じ柱だからなァ」

「そうなんですか⁈凄いんですねぇ!」


俺がそう付け加えると、葉月は目を丸くして驚いていた。


「そんなに褒めて頂けて光栄です」

「褒めてねェがなァ」

「いいじゃないですか。それに、葉月さんが褒めてくださったんですよ?」


各々言いたい事を話しながら、甘味を口へと運ぶ。
ほんと葉月んトコの甘味はいつ食っても美味ェ。
流石町一番の甘味屋だ。


「はい!凄いです!それに、胡蝶さん私と同じくらいですよね?」

「しのぶで良いですよ。歳でしょうか?そうですね、18になります」

「しのぶさん、私より一つ下なんですね。お若いのにこんな大きなお屋敷の主様されてるなんて凄いです!」


いやお前もお若い主様だろォ。
胡蝶へ憧れの眼差しで見つめる葉月に、心の中で思わず突っ込みを入れる。
まぁ規模の違いもあるし、胡蝶は屋敷の中の人間も束ねる家長だ。
そこの違いもあって言ってるのもあるだろうが。


「いえ、私は姉の後をそのまま継いだだけですよ」

「お姉さん?」

「えぇ、今はもう亡くなっていますけれどね」


要らぬ心配はさせぬよう、鬼に殺された事は伏せたようだ。
それでも、胡蝶が姉を失ったと聞いた葉月は心を痛める。

どんなに悲しかったか…
どんな思いで過ごして来たか…

身内を亡くす気持ちは葉月にも痛い程分かるのだろう。


「そうだったんですね…」

「葉月さん、ありがとうございます。でも大丈夫ですよ。姉が亡くなってからもう随分経ちますし。それに、私がいつまでも泣いていたら、心配してしまいますしね」


そう言って、にこりと笑う。
胡蝶の見せたその笑顔は、どこか少し淋しげだった。





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