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夢繰り屋 凛 第七章 『後編』

第5章 恐怖のお化け屋敷。


鬼に襲われ、落ち武者に追いかけられ、
幽霊に足を掴まれ…。

入って十分もしない内に…
早くも私は…ボロボロだった。

何度、口から飛び出しそうになる魂を
飲み込んだ事か…。

気力、体力を擦り減らし、ヨロヨロの私を見て、
浩二君がお腹を抱えて笑い出した。

「ギャハハハ…マジで、もう我慢出来へん!!
 お前、ボロボロやんか。おもろ過ぎやわ。
 凛、何か…一気に老けたなぁ…。」

…今は、反撃する元気もない。
今度は、私が怖い夢にうなされそうや…。

…か…帰りたい。
泣きべそ状態の私…。

そんな時、舞ちゃんの泣き声が聞こえてきた。

ハッとした!!

そうや!!舞ちゃん!!
助けにきたんやった。

「舞ちゃん!!」

私は、震える足を叩いて、気合いを入れ直して
立ち上がった。

怖いけど、めっちゃ怖いけど…。
声のする方へと、足が向いていた。

そんな私に、浩二君は、

「俺、お前のそうゆうとこ好きやわ。」

せっかくの浩二君の言葉やのに、
迫りくる恐怖の数々に…

私の精神状態は、嬉しいのか怖いのか…
ごちゃまぜのよく分からない感情になっていた。

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