• テキストサイズ

【あやかし天馬】ラジオミキサー

第3章 仮面同盟の嫁


「玉藻様、奥方様から」

帰り際に何時もは必ず私の後をついてくる鎌鼬達が、あの香ばしい匂いがする重箱を包んだ風呂敷を抱えて現れました。

聞けば、あの鉄矢から「夫を宜しくお願いします。祖父から狐様の大好物だと聞き齧ったので」と、あげたてのほくほくを重箱に詰め込んで鎌鼬に渡して一礼したとのこと。
ふふ、あの八俣の大蛇が珍しく懇意にしているだけの存在でありますね。

「玉藻様の大好物だとお伝えしました!」

キラキラと目を輝かせる賢い鎌鼬達を、よくやりましたねと褒めて私は次の再会を楽しみにしました。あの喧嘩ばかりする葛葉達もこのお土産を知ったならば、しおらしくするでしょう。

噂によれば、彼は霊力や妖力を備わった装飾品を作る腕前とのこと。人間にしてはそこそこ出来はいいので、機会があれば料理人及び武器職人として私の部下にしてやろうと思っています。

/ 25ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp