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【FF10】緋色のそばに

第6章 キノコ岩街道


「確かに……そうですね。

しかし……討伐隊もアルベド族もスピラの平和を真剣に願っています。彼らの純粋な願いが一つになって、ミヘン・セッションが実現するのです。

エボンの教えに反するといえど彼らの志は純粋です。エボンの老師としてではなく、等しくスピラに生きる者として……シーモア=グアド個人として、私は声援を惜しまないつもりです」




どちらも等しくスピラに生きる者であり、皆平和を願う気持ちは同じ。

それなのに差別をするのはおかしい。

その考え方自体は反対しない。

私だって同じようなことを思っているから。


だけど…彼の本心は_____




私の胸中も関係なく彼らの話は続いている。



「でも、アルベド族の機械はマズいっすよ」


「見なかったことにしましょう」


老師らしからぬその発言に全員が目を丸くした。


「老師様がそんなこと言ったら皆に示しがつかないっすよ!」


「では聞かなかったことに」


「マジっすかー!」




ワッカが叫ぶと、討伐隊の兵士がシーモアを呼びに来てそのままこの場を去っていった。

自分達も先を急ごうと足を進め始めたところ、クラスコがこちらに走り寄ってきた。



「ユウナ様とガードさんたちですね?」


「はい」


「作戦司令部へどうぞ。シーモア老師がユウナ様もぜひ、とのことです」


「……はい」


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