• テキストサイズ

東京卍リベンジャーズ ・三ツ谷隆 × aslan

第8章 幸せな夢




マイキーが姿を消して10年


一虎の出所日に
オレはリンのマンションへ行った




(……彼女は場地の仇を取るだろうか………それとも…失敗して泣きながら帰って来るのだろうか……)



どちらにしても
今夜、リンが自分で命を絶つつもりでいることを
オレは感じ取っていた





(……オマエをひとりで逝かせたりはしない……)



この日を待っていたのは
オレも同じだった








薄暗いマンションの部屋の中

ポケットから取り出した拳銃を見つめて
" 終わりにしてもいいか " と
彼女は泣いた


『………明日から………何のために生きればいいのか…分からないんです……』

「……」




" やっと自分の想いを告げられる時が来た "


そう思ったオレに
彼女が最期に言ったのは

『助けて』という言葉だった






大切な人を次々に無くし

愛する人も姿を消した


場地の復讐として一虎を殺すことは
ただひとつ残されていたリンの "生きる意味" だった



それも果たせず
全てを終わらせようとしたはずの彼女が
それでもなおオレを頼ったのは
" まだ諦めたくない "という気持ちの表れなのだろう







(……絶望の底で生き続けることを…オマエが望むなら……)









気が付くと


オレはリンを抱きしめていた








/ 29ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp