第3章 初めまして煉獄さん
「あ!師範!こっちですー!!」
甘味屋でアイスクリンを食べていると
お店に入る時の鈴の音がなった
「すまない!道に迷ってしまった!」
物凄く大きい声に驚いて振り返ったら
そこに居たのは柱の煉獄さんだった
「全然大丈夫です!
私達も今来たところですから!」
今来たところにしては
食べた食器の数が多い気もするが
甘露寺さんはほんとによく食べるので
誤魔化せるだろう
「うむ!よく食べるのはとてもいい事だ!
私も何か一つ頂こう!」
その後の煉獄さんは律儀に定員さんに
おすすめを聞いていた
柱の方にこんなことを言ってはいけないけれど、
ほんのちょっぴり、可愛かった
甘味屋を出た後、私たちはどこに
行くわけでもなくぶらぶら散歩をしていた
『あそこの甘味屋さん、美味しかったですね』
「えぇとても!
伊黒さんと今度また一緒に行こうかしら!」
「うむ!あんなに美味い甘味屋は初めてだ!」
柱の2人も大絶賛のお店だった
私も今度兄さんにあそこの甘味屋の
お土産を持って帰ろうと思った。
「 きゃー!
私予定が入っているのを忘れていたわ!!」
ゆっくりと落ちる日の入りを背景に
甘露寺さんが叫び出した
「ごめんなさい日和様、師範!
私、先に失礼します!」
私が「また今度」という前に甘露寺さんは
風を切るように全力疾走で帰ってしまった。
(また、お話したいな)
そんな期待を胸に私は
甘露寺さんか見えなくなるまで手を振った