第11章 二度目の新婚旅行、の巻
「…これからどうしよう…」
薬で眠らされて連れて来られたから、ココが何処なのかサッパリ解らない
下手をすると、ロンドンではなく、もっと遠い場所かもしれない
「…翔くん、きっと心配してるだろうな…」
顔面蒼白で、僕を探しまわってる翔くんを思い浮かべて、胸が痛くなる
「…翔くん…僕、どうしたら良いの?…どうやったら、翔くんの所に帰れるの?」
僕のことを心配している翔くんのことを思ったら
我慢していた涙が溢れだして、抱えた膝を濡らした
不安で、胸が押し潰されそうだった
恐怖で、全身の震えが止まらなかった
そして何よりも、翔くんに逢いたくて…逢えなくて…
…悲しかった
「…翔くん…僕は此処に居るよ…翔くんは、今何処に居るの…?」
見上げた小屋の窓から、はらはらと舞い散る雪が見えた
…で
翔くんは何処に居るかって言うと
「さぁーーーとしくぅうううーーーーんっ!!!!」
ロンドン市街にて、智くんを探して爆走中
「かんぶぁっくまぃわいふっ!!!!」
…一応、頑張ってます。