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はたけカカシ

第1章 1章カカシの暗部入隊


カカシは寝汗がぐっしょりした状態で目覚めた。
何度も思い出すあの瞬間がカカシ自身を蝕む。
すやすやと隣で寝ているコジカを起こさないように、そっと起き上がった。
「コジカ...」
カカシはそっと呟いた。
コジカは幸せそうな表情をしている。
きっと、良い夢を見ているんだろう。
最近のオレは悪夢しか見ていない。
カカシは洗面台に向かった。
「っ...、落ちない」
カカシが水道水で何度も手を洗っても、あの時の感覚が消えない。
(オレがリンを殺したんだ。)
カカシはリンとオビトが亡くなったショックから食欲が無くなっていた。
カカシは、朝何も食べていなかった。
カカシが、お弁当の蓋を開けると、美味しそうな卵焼きやほうれん草の胡麻和えが入っている。
カカシのお腹は鳴っているのに、昼も食欲が湧かなかった。
せっかくコジカが作ったお弁当に一切手をつけることができなかった。
カカシが歩いていると、大きな声で自分を呼ぶ緑色のスーツの少年が見えた。
「おい、カカシ!こっち来て団子を食わないか!」
ガイは三色団子を持ちながら、カカシに話しかける。
「最近、付き合い悪いな、あいつ」
カカシが通り過ぎてから、ガイはつまらなそうに言った。
「やっぱり、オビトとリンのことが」
紅は表情をしかめた。
みんなはカカシのことをとても心配しているが、カカシには全く伝わらない。
「カカシ」と呼ぶ苦しそうな彼女の表情が忘れられない。
「リン...」
カカシはそっと失った仲間の名前を呟いた。
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