• テキストサイズ

満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】

第37章 血鬼術を解いてよ宇髄さん2※




蝶屋敷に来て欲しい、と胡蝶しのぶの鎹鴉により伝えられた。
けったいな血鬼術を解いてやるために、蝶屋敷で働く子どもを抱いた。それから10日ほど経ってのことだ。

正直に言うと、あのことがあってから波奈のことがチラチラチラチラ頭の中にひょっこりと覗きでて、宇髄は地味に参っていた。
物心がつく小さい頃から精神的にも肉体的にも厳しい訓練を強いられてきた。余計なことは一切考えれないように、身体の髄まで躾けられた、この俺がである。


まるで胸のざわつきに目を逸らすように、バシバシとクナイを的当てにぶっ刺していく。1人でにこなした訓練を終え、ハァハァと呼吸を整えた後、蝶屋敷へ向かった。





「ーーーー血鬼術が解けてない?」

「えぇ。どうやらそのようです」

菫色の瞳が揺れる。胡蝶ははぁと息を吐いてこちらを見やった。

「精を放てば解けるんじゃねえの」

「それが波奈の大腿部のアザは消えましたが、背と臀部のアザはまだ消えてないんですよ」

背と臀部…?
この間の行為を思い出してみると、そういえば波奈の背中と尻は見ていない。迂闊だった。

狼狽する宇髄に、胡蝶が心配そうに見つめる。

「あの、宇髄さん…、一度だけだと思いあなたにお願いしましたが、2回となるとさすがに奥方様に申し訳ないので、他の方に、」

「それはだめだ」

「え?」

意外そうに見つめる瞳にハッとして、宇髄は続ける。

「あいつだって相手が変わると精神的にヤバくなりそうだし、」

あいつが他の奴に抱かれる?あり得ねぇだろ。
なんとしてでも阻止だ。

「女房には血鬼術を解くためにしたことは話してあるし理解もしている。それにあいつたぶん名器だぞ」

「…はい?」

「だから、他の男に執着されるかもってことだよ」

その点俺なら大丈夫だな。なんせ元忍びだからな。

と自慢気に言ってのけると、胡蝶は深く考え込んだ。

「…そこまで言うならあなたに任せます、宇髄さん。
波奈をよろしくお願いしますね」

菫色の瞳は、波奈のことを深く心配している不安気な様子だった。
また報告書を飛ばすぞ、と言って胡蝶の部屋をあとにした。




/ 818ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp