満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第36章 血鬼術を解いてよ宇髄さん1※
けったいな血鬼術を解くために、蝶屋敷で働く子どもを抱くことになった。荷が重いが命を助けるためには遂行するしかない。
やれやれ、と思いながら、部屋で休んでいる澤村波奈のところへ訪れる。
「入るぞ」
「…えっ?!あ、はい!」
ノックをして声をかける。
部屋から慌てたようにいらえた声が聞こえた。
「音柱さま」
「…よぉ。どうだ具合は」
布団から起き上がる波奈は、目が赤い。
寝れていないのだろうか。…泣いたのだろうか。
どちらにせよ顔色はあまり良くはない。
「いえあの、…身体は、大丈夫です」
「ふうん」
波奈は顔を赤らめて、目を背けられた。
精を注ぐ行為の相手はこの俺だと知っての反応か。
怯えるようにも見えて、宇髄は後頭部を掻いてため息を吐く。
「飯は食ったのか」
「え?……ま、まだです…」
「なら食いに行くぞ。奢ってやる」
「えぇ?」
戸惑う波奈を無視して、早く行くぞとせっついた。