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満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】

第30章 初めて触れるヒト《宇髄天元》



「…お前はほんとーにわかってんのかねぇ…」

呆れてそう言うが、波奈の顔は見えない。
ただ、後ろから見える耳は真っ赤だ。


波奈を触ったあのオッサンを、殴り飛ばしたら良かったのか、そうすればこの怒りはまだ収まっていたのだろうか。

卒業するまでは手を出すつもりなど甚だなかった。
まだ生徒で子どもな波奈を、守り慈しんで、真綿に包み込むように大切にしようと思った。
それまで誰にも触れさせないよう、ギリギリのところを攻めて波奈を己以外見れないように仕向けた。

それが、まさかあんな知らんオッサンに触られただ?

己を大人で冷静で、余裕のある人間だと思っていたが、
この子を前にすると、どうも制御が効かない。

好きで、愛おしくて、頭が爆発しそうだ。


「…っ!せ、せんせい…?」

「ーーー触られたのってここ?」

「ひゃっ」


スカート越しに、波奈の太ももに触れる。
華奢で細いスラリとした足は、想像していたよりも柔らかだった。

せんせえ、と震える声は、驚きか、恐れか。
一度触れてしまえば、あとはもう早かった。
そのまま手を上へゆっくりと滑らせて、なだらかな曲線をなぞっていく。
波奈の尻の曲線をいったりきたりして、その感触をゆっくりと堪能する。

「……っ…」

ピシリと波奈は固まってしまった。

何じっとしてんだよ。早く逃げろよ。

抵抗しない波奈は、首まで真っ赤にさせて俯いている。


どういうふうに触られた
どれぐらいの時間触られた?

汚い手で触られたところを上書きするように、すりすりと撫でる。
子どもじみた独占欲に不甲斐なくなる。

けど止められる術はもうなく、情けなくも興奮してしまった。
勃ちあがる下半身を、グリ…と波奈に押しつける。


「………せんせえ、」

小さな声でようやく名前を呼んだ。

「なに」辞めてと言われても、辞めてやる気はさらさらなかった。

「……先生って、わたしで興奮するんだね…?」

「……はぁああ??」

くるりと振り向いた波奈は、顔が真っ赤で、少し目も潤んでいるが、なぜか目の奥は嬉しさが滲んでいる。
その発言に、心底呆れた声を出してしまった。


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