第20章 新婚旅行
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「はぁー、腰痛てぇ」
「お疲れ様、ごめんね、運転替われなくて」
俺は智くんから受け取ったコーヒーを一口飲んだ
「気にしないでいいよ」
二泊三日の旅行の帰り道
途中のサービスエリアで休憩中
「いや、ホント、こんな距離たいした事ないんだけど
ほら、夜中にね
智くんがあんまり可愛いもんだから…頑張り過ぎたかな?」
「///やっ…」
やって、アナタ…真っ赤になってますけど…
「…凄く良かったよ♡」
「////やだ、もうっ…翔くんのばかっ!!////」
耳元で囁くと、首の辺りまで紅くなる智くん
(…本当に君は…///)
溢れる愛しさに堪えきれなって、君を抱き寄せる俺
「も〜……これ以上俺を夢中にさせないでよ///」
俺に抱き寄せられた智くんは
照れながら、でも幸せそうに笑った
(…こんな時間が、ずっと続けばいいのに…)
…その為には…
「…智くん、帰ったら、ちゃんと松本君に話そう?」
「………」
笑顔だった智くんの顔が、急に曇る
「きっと大丈…」
「僕が」
智くんが、俺の言葉を遮って言う
「僕が、一人で話す」
「でも…」
「大丈夫、潤 くん僕には手を出さないと思うから」
「そうなの?本当に大丈夫?
俺なんてニノに、松本くんにバレたらあんた殺されるとか物騒なこと言われたけど?」
「……僕なら、大丈夫だから」
(えっ…殺されるかもの件は否定しないのね!?(汗))
「…ちゃんと、けりつけて終わりにするから…
…だから…
…僕を信じて、待ってて…」
「……智くん」
真っ直ぐに俺を見つめる智くん
(…一人でなんて、心配だけど…)
「わかった…待ってるよ…君を信じてる」
俺は君を思い切り抱きしめた
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(神様どうか……どうか、この温もりを…愛しい人を……お守り下さい……)
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