第6章 本音
及川side
「どうしたらいいのかわからないの」
俺と岩ちゃんは頭を抱えそうになった
“何をしていいのかどうしたらいいのかわからない”
ゆいなちゃんはよくそんな言葉を使う
だから本音を聞き出したくても聞けないことの方が多かった
「でも…でも…学校が楽しいって思えるようになりたい」
その言葉に諦めかけていた俺たちは思わず笑みが溢れた
「ならそのためにどうするか考えようぜ」
「ゆいなちゃんが決めたことに俺たちはなにも反対しないよ」
ただいじめられていたことは許せない
いじめた奴は誰なの?
ゆいなちゃんになんの恨みがあるわけ?
ゆいなちゃんの前では笑っているけど内心それどころじゃない、怒りがおさまらないよ
「私ね、徹と岩ちゃんさえいればなんでも良かったけど、今は違うの、徹と岩ちゃんはもちろんいてほしいけど、ただ…友達、ほしいなぁ」
涙を堪えるような声を出しながら必死に笑うゆいなちゃんに胸が痛くなる
ここまで本当によく耐えたと思う
もう我慢しないでほしい
「友達がいたら変わってたかなあ、?笑えてたかな、?嫌なことされなくて済んだかなぁ、?」
大粒の涙を流しながら必死に笑ってる
俺はゆいなちゃんを抱きしめた
「もういいよ、ゆいなちゃんは何も悪くない。ずっと怖かったね。これから友達できてり笑えるように俺たちもサポートするから一緒に頑張ろう?」
「頑張りたいよ、でも怖いの…また嫌なことされちゃうのかな、?裏切られちゃうのかな、?」
「うんうん、怖いね…怖いよね…でも大丈夫だよ俺たちがいるから」
「これからは抱え込まずになんでも俺に言え。一緒に悩んでやる、それにお前は1人じゃねーんだよ。もっと頼れよ」
「うんっ、頑張ってみてもいいかなぁ?」
「「いいに決まってるでしょ/だろ!!」」