第4章 幼馴染と恋人の境界線
貴方side
いつの間にか寝てたみたいで気がついたのはまだ薄暗い頃だった少し焦ってキョロキョロすると隣で徹が寝ていてホッと胸を撫でおろす。それから頭を撫でた
ふわふわしていて柔らかい髪の毛に指を絡めた
幼馴染でいられる時間じゃなくて恋人でいられる時間、私は徹を起こさないように起き上がる
服着てる…徹がやってくれたのかな
「ありがとう」
そうつぶやいて立ち上がろうとしたら
「ん、どういたしまして」
まだ眠たいのか掠れた声が聞こえた
「寝てていいんだよ?」
「ゆいなちゃんどこ行くの?」
「どこも行かないよ」
「じゃあまだ一緒に寝てて」
そう言われてまた布団の中に入る
少し目を瞑ると昨日のこと思い出して恥ずかしくなって布団に深く潜った
私はなんてことを…徹は疲れているはずなのに!!
いつも後悔してるのにいざその時になると忘れてしまう、本当に悪い癖だなって思う
「もっとこっち…」
徹は私の腕を引いて抱きしめるように眠る
これは朝まで離れないパターンだなぁ
ちなみに岩ちゃんと3人で寝る時はこんな風にはならない
川の字みたいにして寝るんだけど岩ちゃんは大の字で寝るから腕枕で私は岩ちゃんの方を向きながら足を絡ませて寝て徹はその私を後ろから抱きしめて足を絡ませて寝ているつまり3人の足が絡まっている。この寝方は小さい頃からで私と徹は特に相手にくっつく癖があって私は岩ちゃんの足と服を掴むけど腕は徹の腕も絡まってるし徹も私にピタッとくっついている
「ふふ」
朝起きたら3人の足を引き抜くのが大変なんだよね
ちなみに徹と2人の時は寝方が何パターンもある
まずひとつは今の抱きしめるようなやつ
もうひとつは徹が私の胸の方に頭を押し当てて寝るやつ
他にも私の体の半分くらいが徹の上にある時とか色々あるけどどんな寝方でも共通してるのはくっついて寝てること
恋人としても幼馴染としての時間も好きなのは小さな違いとか共通するところがたくさんあるからなのかもしれない