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王様嫌いな彼女

第1章 始まり


「ゆいなちゃーん!」

「とーる!おはよう!!」

「制服似合ってる!かわいい!!」

「本当?嬉しい!!とーるはいつもかっこいい」

「もーなんでそんなにかわいいの〜部活はどうする?バレー部?マネやる?」

「うーんどうしよう…」

「はよー、よぉ2人ともなに悩んでんだ?」

「岩ちゃんどうしよう!!私バレー部はいるかマネージャーやるか悩む!!」

「どっちでも良いだろ、ゆいながどうしたいかだろ」

「岩ちゃん!イケメン!!!」

「あーゆいなちゃん!他の子褒めないでよ」

「徹がイケメンなのは常識範囲内だから大丈夫だよ!!」

「いちゃつくなー置いてくぞ」

「やだやだやめて!」

「岩ちゃん置いてかないでよーゆいなちゃん行こう」

「うん!」

悩んだ結果私は女バレに入ることにした

「帰りは一緒に帰ろうね!」

「いいの?」

「うん!ゆいなちゃん1人は危ない!」

「やった!!徹が居残りで練習する時もずーっと待ってるね」

「うん!待ってて」

コートが隣同士にあるからチラッと徹が見えるんだけどすごくかっこよくて目が離せなかった
ただ日に日に徹がバレーを純粋にに楽しんでると言うより
必死にしがみついているような気がして
私の憧れてた岩ちゃんと徹とはかけ離れた徹になってしまった


「及川さんサーブ教えてください!」

「やだねばーかばーか」

「及川さんサー…」

「座右の銘?仕方ないなー俺の座右の銘は…」

徹はなんで教えてあげないんだろう
ずっと疑問に思っていたけどすぐにわかった
彼、影山飛雄は徹の動きを見て盗むことができるんだ
諦めが悪く毎日徹に教えてもらおうとしている
徹は明るく嫌味ったらしく言ってるけどその後ろの表情はとても暗くて苦しそうだった

「徹!今日はもう帰ろう」

「いや、まだ練習していく。ゆいなは岩ちゃんと先帰る?」

「…徹待つよ、岩ちゃんと一緒に」

今徹を1人にしたら消えてなくなる気がして怖かった

「じゃあゆいなおやすみ、また朝迎えにくるね」

「徹、だいすきだよ。だから無理しないでね」

私に無理させまいと笑顔を見せてくれる徹
彼をここまで変えてしまった影山飛雄に私は嫌気がさす
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