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目が覚めると硬いコンクリートの上でした。【東リべ】

第1章 〜





「.....ぃ.....ぉーぃ.....!!」


誰かの...声...?


「おい、大丈夫か?」


『.....ん、ぇ、ここ...どこ?それに貴方達は...?』


重い瞼を開けるとそこには何処かも分からない場所に知らない男の人が2人立っていた。


「お、起きたか。お前大丈夫か?」


『ぇ、あ、はい。』


黒髪の男性が心配そうに顔を覗き込んで来た。


「お前。なんでここで寝てたんだ?」


と、もう1人の金髪の男性。


何でここに居るのかも分からない私は黙り込んでしまう。
同時に2人も黙り込んでしまう。すると黒髪の人が口を開けた。


「.........取り敢えずここに居てもあれだから俺ん家に行くか。立てるか?」


『あ、はい。』


「ん、良かった!お前ボロボロだし怪我してたから少し心配したけどちゃんと立てれたな!俺、佐野万次郎!マイキーって呼んでよ!」


「そんで俺がマイキーの兄の佐野真一郎。よろしくな。」


2人はニッコリと笑って自己紹介をしてくれた。


「それでお前名前なんて言うんだ?」


あれ...?


私の名前なんて言うんだっけ...?
思い出せない。何処から来たのか...なぜここに居るのかも分からない。


『.....分からない.....。思い出せないの。』


「もしかして記憶喪失?って奴か?」


「困ったな。」


うーんと唸っている真一郎はパッと顔色が変わり手のひらにポンッと手を叩いて言ってきた。


「じゃあ俺らの家族になれよ!」


「お!それいーじゃん!」


『...家族?』


「そっ!家族!今日からお前は俺達の家族だ!!!」


なんだろ...何故か分からないのに胸が苦しい。
すると自然と涙がポタッ、ポタッと零れていった。


『うん...!』






そう。ここから私の新しい日常が始まったのだ。










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