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過去⏩️今 ~記憶の物語~[呪術廻戦]

第9章 料理人


宿「薬舗の大地主と言えば、おおかた薬師院か。一度依頼で行った事があるが、アイツは性悪だからな。
お前の感情も表に出にくいワケだ。
まぁ、今の時代、それが当たり前だからな。金のある奴が偉く、金の無い奴は歯向かう事も出来ん」

まるで自分の過去と照らし合わせるように宿儺は そう言い、ケヒ、と笑ってから続けた。

宿「だがな裏梅、俺の妻は "食事はみんなで食べる" と決めているらしい。
お前の分も持ってこい。一緒に食うぞ」

宿儺の言葉に裏梅は驚いた表情をし、あすか を見た。

『1人で食べる ご飯は味気ないじゃない、みんなで食べよ。
それに、早くご飯を持ってこないと宿儺さま が怒るよ。
気は長い方じゃないから』

あすか の言葉に、裏梅は自分の分のお膳を準備しに台所へ戻った。

そして3人のお膳が準備され、みんなで食事を食べた。

宿「みんなで食事を食べるのが この家の決まりだ」

「はい」

裏梅は素直にそう返事をした。


『美味しかった、ご馳走さまでした。
裏梅くんの ご飯は美味しいね』

ニコ、と裏梅に笑いかける あすか に、宿儺は拗ねたように聞いた。

宿「…俺の飯はどうなんだ…」

『もちろん宿儺さまの ご飯も美味しいよ♪
私は幸せ者だね』

そんな2人の会話を、裏梅は静かに見つめお膳を下げた。

『裏梅くん、お風呂空いたよ』

「ありがとうございます。あとで いただきます」

そう言う裏梅に、宿儺は「湯が冷めるだろう」と言った。
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