第1章 ぽっちゃり彼女
「美穂子は、俺が格好いいから付き合ってんの?」
「え?」
「ほら、さっき。イケメンって言ってくれたじゃん。イケメンだから、付き合ってんの?」
「………別に、そういうわけじゃ」
少し言いにくそうに美穂子は視線を下に向けた。
ちょっと困ったような。
そんな顔。
俺は小さく笑うと、美穂子の頭を撫でた。
すると、美穂子の顔にちょっと笑みが零れるのを見た。
「俺は、美穂子の性格とか体型とか。ぜーんぶお気に入り」
「た、体型…も?」
「もちろん」
「で、デブだよ?」
「デブ?んなわけねーだろ。クビレだってあるし、オッパイだってこーんなにでけぇよ」
「ひゃ!?」
目の前に張り出した大きな胸をむにゅっと触ると、美穂子の顔が真っ赤に染まった。
「いいか。これは奇跡だぞ」
「え?」
「どんなに努力して痩せてもな。これだけは、得られない女なんて一杯いるんだぞ」
「えっと……?」
「豊胸手術とか、シリコンとか入れないといけねぇ奴だっているのに。ブラでごまかしてる女なんて星の数ほどいるのに、お前のは天然で。しかも、こーんなにでかい上に、ふわふわじゃねーか」
「ちょ…、あん…っ」
「しかも、感度抜群」
「や…っ、な……っ何言って…っ」
むにむにと揉むと、俺の自由に変わる胸はブラの上からでもわかるずっしりとした重さで。
ブラで作った偽りの谷間じゃない美穂子の胸はブラのカップに収めるだけで自然とできる。
寄せる?必要ないね。
「修兵…っ」
「それに、あばらが浮くような女より。ふわふわな抱き心地が最高。腰骨もあたって痛いとか、ねーしな」
「……っ///」