第18章 やっぱり好き ~黄瀬~
楽しかった
でも、
「負けたのはやっぱり悔しいっス‼︎」
誰もいない公園の
ベンチに腰掛けて叫ぶ
火神っち
黒子っちの新しい光
リベンジするとしたら
全国大会
それまでにやる事はー、
「涼太」
色々考え事してたら
目の前から大好きな人の声
「っち....」
「隣、いい?」
「あ、どうぞっス‼︎」
直ぐにっちの場所をあける
っちはにこっと微笑んで
俺の隣に座った
「今日の試合、いい試合だった」
っちが呟く
「そうっスねー、でも俺最後泣いたし、全体的にかっこ悪かったっスよ」
笑いながら言えば
っちの目が俺を見つめる
ドキン....
何もかも見透かしたような
っちの目
「悔し涙はかっこ悪くない。私は勝ち続けてた昔の涼太より、今日の一生懸命な涼太が好きよ?」
そう言って
っちは俺の頭を撫でてきた
ドキン.....
鼓動がうるさい
「次はもっとかっこいいとこ見せるっス‼︎」
ドキン....ドキン....
微笑むっちを見て
また心臓が暴れだす
君は許してくれたのかな
君と君の大事な人を壊した俺を
君とまた再会して君の温もりに触れて
また自分の気持ちを確認する
怒った君、泣いた君、照れた君、笑う君
俺の心にはいつも君がいる
あぁやっぱり
君が好き。