第6章 恋煩い
「侑」
呼ばれるたびにドキドキして
その姿に目が奪われる
「ほんまあいつ調子乗っとるよな」
「ちょっとうまいからって」
悪口なんて慣れとる
むしろ気にしとる方がおかしいやろ
やって俺は俺やんか
嫌われようが俺には関係ないねん
「侑以上努力してるの?侑は天才じゃないよ。努力して今の力を身につけてる、侑以上頑張ったの?」
「はぁ?」
「私は侑が素敵だと思う、誰がなんと言おうが我が道を貫く侑がカッコいい、喧嘩もするしバカだしダメなところも沢山あるけどバレーしてる侑はすっごいかっこいいから!侑の悪口言いたいなら侑よりカッコよくなりなよ」
初めてやった
やっぱりゆいなや
俺にはゆいなしかおらんねん
「う、うるせぇよ」
男達が出ていくと
「…私の選手達は誰にもバカにさせない」
そう強く拳を握るゆいなの姿に抱きついた
「わっ!侑!!」
「好きや!ゆいなが大好きや」
「ありがとう」
恋愛なんて思ってないんやろか
それでもええか
もう少し後でちゃんと告白したらええもんな