第2章 individual -7 years ago-
そんなわけで、自分が駐屯兵団の技術班という選択が一番正しいというのはわかっている。
だけど私には調査兵団。
この選択しかなかった。
「リア。
私は戦いたいの。
自分の命は惜しくない。」
きっぱりとリアに言う。
リアは戸惑ったように瞳を揺らすと、ギュッと目を閉じた。
「ソフィア…私はあなたに負けたわ。」
「え?」
リアが目を開く。
リアの目は始めて見る鋭さを帯びていた。
「私も調査兵団にする。」
「えっ!?」
今度は私が驚く番だ。
「ソフィアは戦いたいって思ってるのに。
私ばっかり内地、内地って…情けないわ。
私も戦う。」
「リア…リアは7位なのに…。」
「いいの。
それにソフィアの側には私がいなくちゃ。
同時に私の側にはソフィアがいなくちゃ。」
リアはそう言って敬礼をしてみせた。
「リア…」
「一緒に頑張ろ?」
「リア…ありがとう。
二人で頑張ろうね。」
こうして私達は調査兵団に入団した。