第4章 *グロリアスマスカレード*
道化師『街のみんなが楽しむこの逆さま祭り。でもこのお祭りを最も愛したのは..優しき鐘つき男!』
グリム『優しき鐘つき男..?』
マレウス『まさか知らないのか?』
グリム『おう知らねえ!』
アズール『グリムさん、貴方お祭りや花の街について少しも調べてこなかったんですか?』
グリム『食いもん以外には興味ねぇからな』
道化師『おやおや。まさか優しき鐘つき男を知らない子がいる?』
パペット『ウン、知ラナァイ!』
道化師『本当に?』
パペット『ウン、教エテ教エテ!』
自身の背中に後ろ手で隠していた腕を出すと、そこには道化師と似た格好のパペットがはめられており、突然腹話術で会話をし始めた
道化師『知らないのならば聞かせよう。この優しき鐘つき男の物語を!』
道化師によって優しき鐘つき男について語られていく。
ノーブルベルカレッジにも石像として建てられている"正しき判事"。その判事を誰よりも慕っていた弟子の鐘つき男は、決まった時間に鐘を鳴らしてその荘厳な音を街中に響かせていた
ある日、街を厄災が襲った(ロロ曰く、その厄災については詳細がはっきりしていないが、街が紅蓮に染まったとだけ伝わっている)
ユウ『紅蓮ってことは..火事でもあったのかな?』
『ここいっぱいの火事って、きっと凄く大変だ』
紅蓮に染まり人々が混乱と恐怖に陥る中、鐘つき男は鐘を鳴らして人々を励まし、率先して厄災に立ち向かい街を守った
トレイン『鐘つき男は、自らの師である正しき判事の教えを守ってそのように行動したと言われている。なんと師に忠実なことだ。二人はさぞ深い信頼関係を築いていたのだろう』
ロロ『ええ。それもこれも、正しき判事の人柄が優れていただからこそでしょうな』
そんな優しき鐘つき男が最も愛したこの逆さま祭り"トプシー・ターヴィー"。街の人々は優しき鐘つき男を王に選び、大盛りあがりしたという
そんな説明を終えると、道化師は高らかに祭りの開始を宣言した。それに合わせて周りの参加者たちからも大きな歓声が沸き上がった
するとステージに華やかな衣装に身を包んだ踊り子達が現れ、タンバリンやスカーフを手にダンスを始めた