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『IDOLISH7』世界で一番好きな人

第4章 第三章雨の日の秘め事







夏なのに天候が不安定だった。
天気予報が外れっぱなしで安心して洗濯を干すことができない。

「雨降りそうかな」

窓を見上げながら憂鬱な気分になる。

雨は好きじゃない。
悲しい思い出が多すぎるから。


「ただいま戻りました!」

「あ、紡ちゃんにあれ?皆も」

今日は路上ライブの日だったのに、何故かIDOLISH7と真琴達が一緒だった。

「どうしたの?そろって」

「どうにもこうにもありませんよ。マネージャーが車の事故を起こしてしまったんです」

「おい一織!あれはあっちが悪いんだぞ」

「ええ、ですが…マネージャーも弱腰だから危うくこっちが被害者から加害者にされそうになったんですよ。黒崎さんが通りかからなかったら大問題になる所でしたよ」


成程最近流行っているあたり屋か。

「ったくドジだな。ちゃんとドライブレコードあるだろ?」

「うっ…つい忘れてまして」

最近はあおり運転等も多いから、安全の為にと設置していた。

「けどたっくん。すげぇかっこよかったぞ!」

「だよな!拓斗、弁護士みたいに法律を並べて追い込んだんだよな!しかも何時の間にか暴言を録音してたし」

「念には念だ。以前にもあたり屋が奏音さんに難癖つけて交際を迫って来たからな」

「「「ええええ!」」」

そこで黒歴史を明かさないでくれる?
本当に過去の恥ずかしい話を引っ張り出すのは止めて。


「奏音君、本当なの?」

「いや、ワンナイトのお誘いはあったけど」

視線を逸らせるも厳しい表情をする万理さん。
こういう時は怖いんだよね。

「そーちゃん、ワンナイトって何?」

「えーっと一晩だけ一緒に遊ぶんだよ」

「じゃあ俺もする!」

「ダメだよ環君!」

ややこしい方向に進み壮五はさらに大慌てになり、珍しく大和も冷や汗を流す。

「タマ、お前は未成年だろう?仕事以外の夜更かしはダメだ」

「じゃあ、大人ならいいのか?みっきーはもうワンナイトしたのか?」

「おっさん!余計なこと言うなよ!」

ああ可哀そうな大和。
真琴が余計な事を言うからそうなるのよ。

「奏音君。少しお話しようか」

「はい…」

そして巻き込まれた私は万理さんにお説教を受ける事とになった。


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