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バレンタインとは男の恋路の戦略なのだ★【キメツ学園】

第1章 バレンタインとは男の恋路の戦略なのだ★


「あバババババばばばばばやばいやばいやばいぃぃィ!!!!」

普段の彼は、将棋のプロという事もあって冷静沈着である。
そして、無一郎と並んで運動神経も非常に高いため、
普段なら、こういう状況に陥ってもあっという間に敵を成敗できるはずだ。
しかし、幽霊が大の苦手だという事を、弟の交際阻止に夢中になり過ぎて忘れていた彼は、すっかり固まってしまった。

「お前が、、、お前がワシに罪をなすりつけたんだろぉォぉぉォ!!!!ついでにワシの目が赤くて困ってるから
目薬買ってコォい!!」

「ちちち違い間スゥhvyれ!!!!!」

老人より背丈が小さく、固まってしまった有一郎を
老人の妖怪はここぞとばかりに襲いかかって来た。

「おまぇもみぃちぃズゥれぇにしてぇやるぅ〜!!!」

「ヒィぃぃ!!!!」

腰が抜けてへたり込んだ有一郎にズリズリとのし掛かり、とうとう道連れにされるその時だった。

「ふぅ〜スッキリした〜♪」

運よくトイレから無一郎が戻って来たのだ。
だが、無一郎の身振り手振りからすると、
暗闇で老人の妖怪が見えないようで、
有一郎は口を震えさせながら、なんとか声を出して伝えた。

「むむむぃちろろうぅああ足元、、」

「ん、足元、、?」

コレで幽霊などに恐怖感がない無一郎が倒してくれると思ったが、、

「うっうわ!ゴキブリ!ゴキブリだぁ!どっどうしよう、、、
そうだ!こんな時のためにゴキバースター持ってきたんだ!」

そう、あろうことか彼は老人を暗闇でゴキブリと勘違い
してしまったのだ。

「おい!お前バカそれゴキブリじゃなfg」

有一郎があまりのシュールさに恐怖も忘れてツッコむが、無一郎は構わず体制を構える

「霞の呼吸・8ノ型」

「だから違うっ!あと前世の技使うな!しかも8ノ型なかった
だろオイおまhg」

「ゴキバスター!」

「オイィィイい!ゴキバスターを霞に見立てるなぁぁあ!!」

だが時すでに遅し。周りがあっという間に煙たくなった。

「キエエえぇェ!」

ゴキブリのように昇天はしていないが、どうやら煙たさとスプレーを一気にかけた甲斐あって、有一郎はなんとか老人の妖怪から離れだすことが出来た。
やがてスプレーの煙が消えると、すっかり無一郎を恐れた老人の妖怪は素早く逃げようとした。
だがまだ老人の妖怪をゴキブリだと思ってる無一郎はこう言った




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