第7章 疑惑
私の知らないところで、あの2人がボスと私のことを話していたという事実。
改めて、私は2人の優しさを噛み締めていた。
その時、ふと疑問に思った。
(随時?零さんはまだしも、赤井さんも?)
『ボス、赤井さんも随時ですか?』
シ:「ああ。君が任務に就く度に、色々なスタイルで護衛していたようだよ?」
『そうだったんですね…』
赤井さんとサンクチュアリ号で出会ったことを思い出す。
あの時以外も、彼は変装術を駆使して護衛していたのか…と思うと、
嬉しさと少しの恥ずかしさが込み上げてきた。
(全部、見られていたのかな?それは、何だか恥ずかしい)
シ:「赤井くんとは一度、現場で会ったそうだね?」
『ええ。彼の見事な変装術には驚きました』
シ:「降谷くんもだが、赤井くんも多才だね」
『ええ。私も勉強になります』
ボスが彼らを褒めているのが、私は自分のことのようで嬉しいと思う。
その表情が出ていたようで、ボスも笑みを深めながら答えた。
シ:「そういうミアの謙虚さや、仲間を大切に思う気持ちがあってこそだよ」
『ボス…ありがとう』
シ:「さぁ、会議に向かおうか。君が異例のスピード出世をしたお陰で、作戦が大きく動き出そうとしているんだ。自信を持って、参加しなさい」
「自慢の娘の晴れ舞台だ」と言わんばかりの満面の笑みを浮かべて、ボスは会議室へ向かっていった。
私は、その後ろをついて行きながら、改めてボスの元で働いていることを有り難く思っていた。