第12章 歯車
「!」
未知の感覚に驚き視線をさげると、が俺のを咥えていた。
「馬鹿、お前、きたねえって」
「隆くんのだもん、おいしいよ、幸せ。もっと味あわせて」
「っ…!」
気持ちよすぎて、腰が引ける。なんだこれ。
フェラってこんなに気持ちいいのか。
しかも、あの皇帝が。誰よりも美しいこいつが、俺のを一生懸命奉仕している。
多幸感と優越感、強い快感で頭がおかしくなりそうだ。
「、そろそろっ…」
「いいよ、出して、隆くん…」
「……っ!」
オレはの口の中に思いっきり吐精した。
「ばか、お前!出せ!」
「え?なんで?」
わざとゴクリと喉を鳴らしてオレのを飲み込む。
「ふふ、ごちそーさま。おいしかったよ」
「……やっぱお前変態だわ」
「なんで、普通だよ、それよりさ!」
ぎゅっと腰にしがみついて、目をキラキラさせながら見上げてきた。
「隆くん、俺のことどれくらい好き?」
なんだそれ。小学生か。
「そうだなー。とっととオレだけのものにして、他のやつに触らせたくねえ。卒業して、部屋見つけて、一緒に暮らす。俺はデザイナーになって、お前はモデルな」
「ふふ、なにそれ、とっても素敵」
「お前はどうなんだよ、オレの事」
「隆くんは、かっこよくて、優しくて、頼れて、俺の理想の人だよ」
「そうか、かの皇帝様にそう言ってもらえるなんて光栄だな」
「もう!皇帝って言わないで!
……ねえ、隆くん。キスして」
「お前が求めるなら、何度でもしてやる」
どんな未来が待ってるかはわからい。
それでも、こいつと対立するのは絶対に嫌だなと思った。