第12章 歯車
あまりにも衝撃的すぎた集会後。
双方の幹部数人が集まって対話することになった。
東卍創設メンバーであり、かねてからと親交のある俺も当然呼ばれた。
デス・ロウから来てるメンバーも錚々たる顔ぶれだ。
「、正直、いきなり過ぎてまだよく分かってねえ」
「奇遇だな、万次郎。俺もだ。でもな、そこにある資料の画像、お前らソレどう言い訳するつもりだ?」
「………」
資料には、確かに東卍の特服を着て紙袋を被っている。
左袖に書かれた個人を特定出来る刺繍は上から黒いガムテープが貼られ隠されていた。
「、今回のことは申し訳なかった。弐番隊隊長として謝らせてくれ。ただ、一週間じゃ犯人炙り出すのはキツい。もう少し猶予をくれねえか」
「……あ?何眠てぇこといってんだ三ツ谷ァ」
下から睨み上げられる。胸が鉛の矢で撃ち抜かれた気分だ。
少しの間の後、が立ち上がった。
「必ずしも特定の一部の犯行とは限らねえ。
お前らが差し向けた可能性だってある訳だ。
でもな、お前らの事は疑いたくねえ。だからこうして一週間の猶予を与えた。
その間、またいつ襲撃されるか分からねえ。これ以上は無理だ」
「おい、俺らがやったとでも言いてえのか」
「下がれ、東卍の二番手。総長に歯向かうなら俺がお前を殺す」
駄目だ。話しても揉める一方だ。
「…俺は、お前らに助けてもらった。命の恩人だ。
だから、疑いたくはねぇ。
でもな、愛する仲間をボコボコにされたのはまた別の話だ。
一週間。一週間のうちに見つけ出せ。
見つけ出せなければお前らを潰す。
俺らは奇襲なんて卑怯な事はしねぇ。全面戦争だ。いいな」
「…本当にいいのか、」
「万次郎、お前ならわかるだろ。九条」
の声に反応して、九条が隊服の上着をの肩にかける。
「じゃあな。お互いいい形で収まることを期待している。いくぞお前ら!」
「「「「はい!」」」」
そうして、達は去っていった。
「…どうするマイキー」
「…どうするけんちん」
「俺に回すなや。…まずは片っ端からその日何してたか聞くしかねぇんじゃねーか」
「賛成。つかめっちゃキレてたな」
「そりゃキレるだろ、わざわざ闘いなれてないメンバー狙って潰すなんてやる事が卑屈すぎる」