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Smile Bouquet

第3章 身をもって




守護官は警察官よりも信頼される職業で、人々を助ける為に日々駆回っている。



同期
「俺も魔法が使えたら良かったのにな。したら、簡単にヒガンバナかネリネで働けたのに」

リアム
「まー持ってたら良いかも知んねぇけど、隠してる奴多いじゃねーか」

同期
「そりゃ、どんなひでぇ目に遭うか分かんねぇからな」

リアム
「魔法使いからしたら、ゼフィランサスはすげぇ組織だよな」



ゼフィランサスとは全基地統制機関の名で、魔法を使える事によって不当な扱いを受ける人達を救済する為に作られた組織。
そこには魔法が発動した子を連れてくる人がいたり、捨てられた子をいずれは任務を行える様に育てる所で、全基地の本部である。
また、非魔法使いであってもゼフィランサスは受け入れている



ちなみに、ゼフィランサスは街の中央に建っている。
そこを中心に左右に大きな基地が存在しており、"右側が赤"、"左側が青"と分かれているのだ。
右側の赤を"ルビー"、左側の青を"アクアマリン"で親基地となる。




─Prrrrrrr



また新たな言葉をリアムが紡ごうとした瞬間に守護所の固定電話が鳴り、同期がそれを取る。


同期
「はい。こちら守護所Rです」


世間話をしていた時とは変わり、凛とした声で対応する同期の声を聞きながら報告書に取り掛かろうとした瞬間…


同期
「え!?…あぁ、すみません。…はい、はい…はい、伝えます。お疲れ様です。失礼します」


慌てながら早口で電話を終えると、背を向けていたリアムの背凭れを掴み向きを変える。


リアム
「び、っくりした…何だよ、急に」

同期
「おま、お前…っ…」

リアム
「は?何。落ち着けよ」

同期
「落ち着けるわけねぇだろ!…お前、ヒガンバナに異動だって…!」

リアム
「えぇ!?」


慌てて何が言いたいのか分からない同期を冷めた目で見ていたリアムだったが、同期からの言葉に今度はリアムが目を丸くする番だった。



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