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Smile Bouquet

第23章 食い違いの悲劇




オリヴィア
「本当は怒りたい所だけど…ありがとう、レティシア」

レティシア
「絶対に守ってやる、って言ったろ」

オリヴィア
「あの日もそう言ってくれた…今日もここに来る前に言ってくれた…でも、私はずっと貴女に守られてるわ」


その言葉にレティシアは柔らかく笑みを浮かべ


レティシア
「私も守ってもらってる。持ちつ持たれつ…つったろ?」

ルシアン
「…たく…」


特別室メンバーはこれはもう治らない、と分かっているが心配が無くなる訳ではない。
すると、レティシアはオリヴィアを立たせ…ルシアンに視線でリオンを立たせる事を促すと、それを理解したルシアンがリオンを立ち上がらせる


レティシア
「ほら、久々の家族だろ」


4人を近付けさせるとメルとヴィム、リオンは気まずそうに視線を逸らしていたがオリヴィアが3人を纏めて抱き締める


オリヴィア
「ごめんね…連絡もたまに帰るっていう約束も守れなくて…」

リオン
「覚えてた…のかよ」

オリヴィア
「当たり前じゃない。大事な…大事な家族との約束だもの」

ヴィム
「でも、姉さんは連絡とれなかったんでしょ。仕方ないだろ」

オリヴィア
「ありがとう…」

メル
「オリヴィア姉さん…」

オリヴィア
「メル…」

メル
「酷い事、言って…ごめんなさい…」

オリヴィア
「良いのよ…悪いのはメルじゃないわ」


その光景を特別室メンバーも周りにいる真夜中の狂団メンバーも静かに見詰めた。
すると、メルがオリヴィアから離れるとレティシアの前に来る


メル
「痛てぇですよね…」

レティシア
「もう治ったし、痛くねぇよ」


眉を下げるメルを見てレティシアは軽く彼女の頭を撫でて笑んで見せた。



食い違いで起こった悲劇。
ずっと仲良く笑い合っていた彼等の間で必要なかった憎しみ。

助けの求め先によっては運命は、がらりと変わってしまった。
それでも…解けた勘違いは再び家族の気持ちを1つにした。

きっと…殺められてしまったフレリアも4人を優しく包み込んでくれるだろう─…



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